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継続ケアの重要性

継続ケアの重要性_f0107724_21304792.jpg年度末から年度始めは、歩いてきた道を振り返りつつ、これからの新しい道をデザインしていく時だ。
来年は20周年を迎えることもあり、この1年はあらためて事業使命(ミッション)にそって、次代への架け橋をイメージし実現したいと思う。

TEENSPOSTの事業の一つであるケアサポートセンター「スタジオ悠」では、大きく分けて次の3つのサービスを提供している。

1. こころとからだのセルフケア・学習・ワークショップの企画運営
2. 継続ケア/フォローアップグループカウンセリングの提供
3. ピアプログラム(仲間同士の学びあい)/自助ミーティングの場の提供と運営サポート

どれもそれぞれにつながりあう大切なプログラムだが、これまでのスタジオ悠の取り組みを振り返るとき、継続ケアの重要性と有効性を、あらためて多くの利用者の方々から教えらることが多い。

ここでいう継続ケアとは、もちろん、ただ長くつながればいいというわけではないし、主体的に継続しなければ、それは継続ケアではなく依存に陥るリスクもある。
さらに問題の進行・再発を予防する継続ケアとは、必ずしも目に見える成果をすぐに出せるとは限らない。

にもかかわらず、継続ケアのフォローアッププログラムを、定期的なメンテナンスや髪の手入れのように、無理のないペースで地道に有効活用してきた方たちの自立生活と家族関係の中に、ゆたかな成長と変化は確かな現実として見て取れるのだ。

【利用者のヒアリング調査より】
☆定期的に参加することで安心感を得られることもあるが、それよりも、定期的に参加することで自分自身の危うい状況を自覚し対処できたことの意味は大きく、自信につながった。

☆当初は相手を変えたくて参加したが、定期的な積み重ねの中で、自分自身が楽になり、それが身近な人間関係を変化させていることに気づいた。

☆自分のことしか考えられなかった状態から、相手のことや社会のことを広い視点で考えられるように成長した自分が嬉しい。

「依存を煽らない相談事業」をモットーにしてきたTEENSPOSTは、これまでは依存を助長するリスクに十分配慮し、やや控えめに伝えてきた継続ケアの有効性を、今年はより意識的に伝え、より多くの方が活用できるよう創意工夫したいと思う。

「誰かが誰かを教育するのではない。自分を自分ひとりで教育するのでもない。人は自らを教育しあうのだ。相互の関わりの中で。---パウロ・フレイレ」


●スタジオ悠のフォローアッププログラム●
第1土曜am「アンプラグド」…ウツ、依存症、ACの回復のため欠かせない12ステップ哲学と分かち合い
第1土曜pm「ぱにぱに」…機能的なコミュニケーション・生活設計を目指す具体的・実践的ケアサポート
第2火曜am「家族ステーション」…家族問題の回復を目指す情報、実習ワーク、カウンセリング
第2金曜ヨル「未来家族」…昼間は出にくい方のためにアサーティブとセルフケアを学ぶナイトケア
第4火曜am「ゆいまーる」…内なる子どもをケアしつつ現在直面する課題に向き合うグループカウンセリング

by teenspost | 2010-04-07 22:24 | ♪スタジオ悠々日記