伝統と新しきもの

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20数年ぶりに本気でおせち料理を作ってみた。
20数年前までは家族で学んだおせち料理をそのまま踏襲してきたが、ある日、それに縛られなくてもいいのではと思い、正月は好きなものを好きなようにいただいてきた。

昨年から「ボーイズ&ガールズトゥゲザー自立支援ネットワーク事業」で十代向けテキスト、リーダーズガイドを制作し、海外のテキストを翻訳しているうちに、「伝統」の継承ということをあらためて考えることになった。
それはもちろん、女性や子どもを犠牲にして成り立つ古い因習を復活させようというものではなく、古代から人々の営みを通じて伝わる智慧と身体性をどう次の世代に手渡していけるか、ということだ。

で、大晦日の午後、4歳と6歳のボーイとおせち料理を作ることにした。
いもをつぶす。
昆布巻きをまく。
ぎんなんの皮をむく。
ねじりこんにゃくをつくる…

年に一度の贅沢と、黒豆は2年前に出前事業で訪れた丹波篠山の豆を手に入れ、味付けには沖縄多良間産の黒糖をつかい、栗きんとんにはリンゴとシナモンを加え、昆布巻きはボーイの好きな高野豆腐を巻き、原家族で受け継いだ伝統そのままではなく、20年間に他人様から教えてもらったことや、今を生きる私たちのアレンジを添えた。

それじゃなくてもボーイの祖母は横浜を皮切りに首都圏を転々として育ち、母は生まれも育ちも町田、祖父は北海道出身で、父は九州の出身で、そこに世代間ギャツプも加わると、驚くほどに異文化多文化の融合だ!

2人のボーイはおせち料理を作ったのは今回が初めてだったが、よく考えたら2人の日常の遊びの中には、野花でままごとするという見習い修行(?)が含まれているのだった。

春には桜の花びらと新芽で弁当をつくり、夏にはホウセンカの花で爪を染めた手で朝顔の色水ジュースをしぼり、秋には紅葉の大皿料理を盛り、冬には赤い実を目にした雪うさぎをつくる。

2人のボーイは驚くほど器用に真剣に楽しんで下ごしらえをし、盛りつけをし、自分で創ったものを家族によろこんでもらえる誇りを持ち、そして気持ちいいほど食べた、食べた。



てぃんさぐぬ花(沖縄民謡/わらべうた)
 ↓ 歌詞★。.:*:・゜♪




1.
てぃんさぐぬ花や  爪先(チミサチ)に染(ス)みてぃ  
親(ウヤ)ぬゆし事(グトゥ)や  肝(チム)に染(ス)みり
ホウセンカの花は 爪先を染めなさい。
親の言葉は 心を染めなさい


2.
天(ティン)ぬ群星(ムリブシ)や 読(ユ)みば読(ユ)まりしが
親(ウヤ)ぬゆし言(グトゥ)や 読(ユ)みやならん
天の星は 数えようと思えば数えきれるけど
親の言葉は数えきれない


3.
夜(ユル)走(ハ)らす舟(フニ)や 子(ニ)ぬ方星(ファブシ)見当(ミア)てぃ
我(ワ)ん生(ナ)ちぇる親(ウヤ)や 我(ワ)んどぅ見当(ミア)てぃ
夜を走る舟は 北極星が目印
私を産んでくれた親は 私が目印


4.
宝玉(タカラダマ)やてぃん  磨(ミガ)かにば錆(サビ)す  
朝夕(アサユ)肝(チム)磨(ミガ)ち 浮世(ウチユ)渡(ワタ)ら
宝石も磨かなくては錆びていく
朝夕に心を磨きこの世を生きよう


5.
誠(マクトゥ)する人(ヒトゥ)や 後(アトゥ)や何時(イチ)迄(マディ)ん
思事(ウムクトゥ)ん叶(カナ)てぃ 千代(チユ)ぬ栄(サカ)い
誠実な人は 後々いつまでも
願いがが叶い栄えるだろう


6.
なしば何事(ナングトゥ)ん なゆる事(クトゥ)やしが
なさぬ故(ユイ)からどぅ ならぬ定(サダ)み
何事も成せば成る
成さぬ故に成らないのが定め


こういう教訓歌を美しい旋律でゆる〜く歌えるっていいねえ〜♪
by teenspost | 2011-01-02 08:59 | ♪徒然Sawanism