日常の中の非日常と無縁の他人のあいだで

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どこの誰だか知らない老若男女が、裸に近い格好で、おのおの好き勝手に遊ぶ夏の終わりの海辺。
その様子を浜で眺めていたら、
高校時代の夏の終わりの出来事を思い出していた。




当時、渋谷の西武の地下に小さな詩集の店があって、そこへいくと、店員が話しかけてきて、映画や音楽や詩の話をした。

どこの誰だか知らない、ちょっと年上の大人とお互いの興味をそのままに話せる空間には、たとえようもない平和な時が流れていた。

街中の喫茶店やサーティーワンで時間を忘れてひたすらクラスメートとしゃべるのとはちょっとちがって、“無縁”の安堵感というのか。
そこは家族も親友も知らない小さな隠れ家。
学校にも家族にも属さない場所と他人の存在を知ることで少し大人になった気がした。

まもなくして、偶然その詩集屋の店員が同じ高校の卒業生だと判明するのだが、アルバイトの学生だったのか、二学期がはじまると、まもなくいなくなっていた。

それ以来、二度と会うこともなく、名前も知らず、顔も思い出せないけれど、そのとき、教えてもらった詩のいくつかは、いまでも覚えている。

そして、日常の中の非日常と無縁の他人を知ることが、自分を信じていく大きな力となるということを、その時、私は覚えた。


♫ • * ¨ * • . ¸ ¸ ♪
なみだは
にんげんのつくることのできる
一ばん小さな海です

寺山修司「少女詩集」


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九月はしるべのなかった恋のあとの月
少し革められた風と街路樹のかたちによって
こころよ こころもまた向きを変えねばなるまい

吉本隆明「恋唄 : 固有時との対話」






///////9月6日(木)夜べてる式当事者研究ライブinスタジオ悠//////
自分自身で,共に
どうにもならない自分を,他人事のように考えてみる。
するとなぜだか元気になってくる,楽しく面白い不思議な研究。

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by teenspost | 2012-09-02 17:59 | ♪徒然Sawanism