立冬の美味しいほおずき

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食用ほおずき、三日月の立冬、霜が降りる前に収穫したもの、八ヶ岳福祉農園から届いた。





ローズウッドのような、いや、もっと甘くて艶のある香りで、なかなか口に入れられず大切に愛でて、思い切って口に含んでみたら,滋味がふわっと弾けてほどけた・・・・

皮は無味乾燥なようで、上質の和紙みたい。


脇に並べてみた橙色の夏のほおずきとはまったく別物だ。

橙色のほおずきは、子どもの頃、夏休みになると、一日ぐちゅぐちゅ指で揉んでやわらかくして、芯をぬいて、口でビュービュー音を出す遊びがあったけど、たいていは途中でつぶれてしまって、根気よく運良くうまくいったとしても、これまた鳴らすのが難しかった。

そんなにも手間ひま精魂が必要なのに、こんなにも「無意味」な遊び、それができた子どもの世界というのは、ずいぶんと自由ではないか。

お盆には死者の霊を導く提灯として、古くは堕胎剤として、漢方の咳止め・解熱剤…としても用いられてきた植物、ほおずきは、光と闇をあわせもつ。

そういや、「海ほおずき」というものもあったな。
こちらは秋祭りの出店で売っていた得体の知れない怪しいものだが、口に含んでビュービュー無意味な音を出して遊ぶのは同じ。

今になって調べたら、巻貝の卵嚢(らんのう)なんだって。江戸中期の遊女が遊んでいたって、へ〜。

「ついでにここに“海ほおずき”も添えたいような」と言ったら、沖縄の友人が「う~ん、魔よけっぽくなるかもよ」と。

沖縄の路地で見かける石敢當(いしがんとう)みたいに、
直進してくる魔物(マジムン)が木っ端みじんに砕ける魔除けもあるけど、
直進しかできない魔物をかわす魔除けも必要だ。

そんなこんな思いめぐらし、不思議な食感のほおずきをまたひとつ口に含む。
by teenspost | 2013-11-10 08:45 | ♪徒然Sawanism