ニイニイの情報

「町田で発砲事件が起きたみたいだから、気を付けて」
外からの電話で知ったのが、お昼過ぎのことだった。

それからスタジオ悠の目の前の町田街道をパトカーと救急車と装甲車が何台も走り抜け、ひどい渋滞が始まり、空にはヘリコプターが飛び交いはじめた。
午前中のミーティングにきた方たちは無事帰路につけただろうか。
心配になって、ネットのニュースなど見てみるが、目と鼻の先で起きているらしき出来事の確かなことが掴めない。

すぐに、いつも頼んでいる宅配便の配達のニイニイの顔が浮かび、発送物を用意して集配を依頼した。

このニイニイは沖縄の血を引く、どんなときでもさわやか〜な笑顔で周囲を楽しくさせてくれる人柄で、あるとき「どうして、そんなにいつもステキな笑顔でいられるの?」と尋ねたら、「休みにはサーフィンしたりサッカーしたり、いつも汗を流して楽しんでいます」という答えが返ってきたことがある。

今日もニイニイは「ちわーっ!」とやってきた。

「ところで、どうなっているの? 現在の街の状況は?」と尋ねたところ、
慣れた手つきで手早くさっさと荷物の仕分けをしながら
「それがですね…」と現状を客観的に詳しく無駄なく短時間で伝えてくれた。

私はこの街で何か問題が起こっている時には、メディアよりも警察情報よりもこのニイニイの情報を最も信頼しているのであるが、今回もまた事態をリアルに把握しているのである。
それはどんな小さなことでも日常の関係の積みかさねがあってこそ得られる真実の情報ばかりだ。
リアルな情報が把握できれば、不安や恐れをふくらませて、萎縮することもないのだ。

それが証拠に、このニイニイは
「それじゃあ、また!」と配送物と引き換えにさわやか〜な笑顔を残して、
次なる集配のため町中へと出ていった。

「世の中は上から見ていてもわかんないんだよ」
空をウルサく飛び交う数機のヘリコプターに向かって私は呟いた。

こんなときこそ、汗を流しながら、足を動かしながら、平場の関係で物を見なくちゃね。
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by teenspost | 2007-04-21 09:05 | ♪徒然Sawanism