境界線って、なあに?

昔、子どもの頃、友だちが家族旅行へ行ったり、友だちが田舎から送られてきた初物のサクランボを食べたり、…うらやましい話を耳にしては、家に帰るや、「◯◯ちゃんち、いいなあ…」と母に話すと、母は言った。
「およそはおよそ。おうちはおうち。」

あれは、幼い私にとって、ひとつの境界線のお勉強だったように思う。
まだ、すべての家にテレビも電話もそろっていない時代だった。

だけど、だんだんみんなが同じものを所有するようになると、
「みんな持っているんじゃ、うちだけないのはかわいそう」とか、
「じゃあ、うちも買おうか。今度のボーナスで」なんて話になっていったのかな。

タイの山岳地帯の村でも、電気が通ってテレビが入るようになると、大人も子どもも画面に映し出されるモノが欲しくなって、隣の家と比べるようになるらしい。
すると、娘を売ったり、犯罪も増えるという。

「およそはおよそ。おうちはおうち。」
「私は私。他人は他人。」


という「境界線」の感覚は、他者と共に生き、自立していく時に欠かせない。
やがて大人になって他人との深い関係を継続して育むときに欠かせない。

身体的、情緒的、知的、経済的…と境界線には様々なものがあり、それが壊れると傷つけあったり、こじれたり、暴力・虐待につながる。
子どもの健康な境界線は、境界線を持たない大人によって無意識のうちに損なわれるのだ。

いま、自立の問題や家族問題を読み解くキーワードが「境界線」だ。

にもかかわらず、こんなに情報が満ちあふれているのに、この大切な情報がまったくといっていいほど、伝えられていない。

2005年10月に沖縄那覇のおきなわ女性財団「てぃるる」で、DV問題の支援者研修を行った時の講演録がとても好評で、今回、さらに広く沢山の方に読んでいただこうと、新たに加筆し、ティーンズポストのボランティアに手伝ってもらい、一冊のブックレットを刊行した。
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これ以上、家族が傷つけあうことはない。
人と人とがここちよく安心して暮らしていくために、ぜひ、読んでください。

八巻香織 講演録シリーズ Vol.2 
境界線って、なあに?
  〜私からはじめる暴力予防〜

他者と自分を分ける境界線ってなんだろう?
境界線が損なわれるのは、どんなとき?
境界線がわかる決定版ブックレット!
500円 HPからもご注文いただけます。

by teenspost | 2007-07-02 09:37 | ♪スタジオ悠々日記