金沢アディクションセミナー

羽田から小一時間、小松空港に降り立ち、そこから日本海沿いを小一時間空港バスに揺られ、北陸の古都、金沢へやってきた。
京都・奈良と同様、第二次大戦の戦渦をほとんど受けなかった金沢には,今もなお古い街並が残る。(写真は、築180年の遊郭を修復した懐華楼から眺めた東茶屋街)
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今日は、石川県こころの健康センター主催の「金沢アディクションセミナー」で、「アディクションの理解とセルフケア」というテーマで、お話しさせてもらった。

午前中は薬物関連問題相談担当者研修会ということで、「境界線と傷ついた家族」をテーマに子ども問題の視点から話し、医療・福祉の相談担当者から法務・警察関係の方々が耳を傾けてくれた。

引き続き,午後から開催された金沢アディクションセミナーは今年で2回目だそうだ。

アディクションセミナーの開催は各地に広がっているが、AA、断酒会をはじめとする自助グループの当事者、その家族、支援者、援助職が共に学びあえるのがアルコール問題の面白さである。

というか、酒・薬物・ギャンブル・摂食障害・・といった依存症は、本人だけでなく、その家族を巻き込む竜巻のようなエネルギーを持ち、さらに、支援者・援助職も「人を世話する麻薬」に陥いり自分自身を見失うリスクを持っていて、誰もが“当事者”なのだ。

関係を壊す依存症という病の回復には、人と人とが交流し対等な関係を紡いでいくことが必要だ。

それぞれが、この強いエネルギーを持つ病に対して無力を認め、自分ひとりでなんとかしようとする孤立の戦いから手を放してこそ、他者と共に生き生かされる回復にコミットすることができるだろう。
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昨日今日の金沢は、どんより垂れ込めた低い雲から時折激しい雨が降り、雲の向こう側にわずかな青空が顔を出す。
土地の人は、それが金沢特有の空模様だという。(写真は同センターから眺める県庁舎)

帰路の空港バスの車窓から眺めた日本海は、荒波が高く激しくうねって、なにか大きな生き物のようだ。

同じ日本,同じ海、同じ空といっても、同じ言葉で言い表せないほど、ちがいがある。
by teenspost | 2007-11-12 22:06 | ♪渡り鳥の旅みやげ