♪雪の降る夜は〜

f0107724_21512667.jpgはい、ただいま、ヨーロッパの街角から…
なあ〜んて、ここは宇都宮。

東武宇都宮駅の傍に建つこのカトリック松が峰教会は、栃木県特産の大谷石を用いて1932年(昭和7年)に完成したという。
スイス生まれの建築家マックス・ヒンデルは函館のトラピスチヌ修道院をはじめ北海道の近代建築の開拓者とも呼ばれ、1927年からは横浜市本牧に居を移し、この聖堂や上智大学旧館や聖母病院などを設計したそうだ。
「真の建築家は、金銭で要求に応ずる者ではない」と、日本永住を決意しながら、昭和15年にドイツに帰国したのは、当時の不穏な社会状況が背景にあったことだろう。
この教会も終戦直前の空襲で大きな被害を受け、戦後に復建されたそうである。

とちぎ男女共同参画センターパルティでのアサーティブトレーニング一日目。
参加者のこれまでの思い込みが堰を切ったように溢れ出てくる。
 「自分の気持ちを表すのはわがままなんじゃないか」
 「人に頼まずにひとりで頑張らなければならない」
これまで自分を縛ってきた鎖を言葉にして心の外にとり出す。
そうして正直にそれを認める。
認めたものは変えられる。
人と人とが学びあう中に勇気という力を得て、人とつながる新しいステップに挑んでいく。

気がつくと窓の外には粉雪が舞っていた。

その夜、ステンドグラスを通した柔らかな灯りに吸い寄せられるように、ふらっと立ち寄ったのがこの教会。
ドイツ製のパイプオルガンが鎮座する美しい聖堂で、しばし黙想していたら、
 ---Came to believe that a Power greater than ourselves could restore us to sanity.(自分を越えた大きな力が、私たちを健康な心に戻してくれると信じるようになった)---ふとstep2の言葉が思い浮かんだ。
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周辺には、1600年前に創建された由緒ある二荒山神社、極彩色のネオンがまたたく歓楽街、路地裏の古いジャズバー、行列の続く老舗の餃子屋、思わず立ち止まる個性的な店構えの古着屋、美容院、カフェ…それぞれに素朴で誠実で真実味があって自己主張しているのが面白い。
新しいもの、古いもの、俗なるもの、聖なるもの、異なるものが何ら不都合なく共存している。

さらに裏道の学生たちの通学路に古着屋やらアクセサリーショップやらロックな店が軒を連ねる秘密基地のような「ユニオン通り」には、新しいんだけど懐かしい匂いがした。
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翌朝、この冬一番の冷え込みとなった宇都宮には青空が広がった。
2日間のアサーティブ・トレーニングは、30名の参加者が生み出す温かな空気と新たな出会いと心地よい余韻を胸に残して終了した。
by teenspost | 2008-01-12 21:19 | ♪渡り鳥の旅みやげ