カーテンの裏側の自由

春の窓辺は明るくてあたたかい。
子どもの頃、そのカーテンの裏側にすべりこんでいると、大人の世界からは切り離された世界があった。

同い年のマサコちゃんには、トオルくんというお兄ちゃんがいて、大きなお屋敷に住んでいた。
薬屋のマサミちゃんとその2階に住んでいた私はマサコちゃんの家へ毎日遊びに行った。

いくつも部屋があって、迷路のように廊下が続くマサコちゃんの家には何人ものお手伝いさんがいて、他の家にはない香ばしい匂いがしていた。

近所の大人たちは「あの家は、ザイニチなんだ」と囁いていたけれど、それがなにを意味するのか当時の私にはよく分からなかった。

私たちはいつも広大なお屋敷の一室の天井から垂れ下がる大きなカーテンの裏を秘密の隠れ場にして、物干し場から手を伸ばしてとってきた野ぶとうを持ち込んだり、「15少年漂流記」や「長くつ下のピッピ」を読みあったり、時には貴重なチキンラーメンを一袋くすねてきては「非常食」ということで、ちびちびと分け合った。
カーテンの外で誰かが困る時には、どんなときでもいつも力を合わせて守り合った。

あのカーテンの裏側には、すべてのものから守られた安全で自由な世界があった。
あの世界はいまも私をしっかり守り支えてくれていると思う。
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f0107724_201901.jpg今晩、ひこ・田中さんからメールが届いた。
「お引っ越し」「カレンダー」「ごめん」など児童文学の世界にフェミニズムの視点を注ぎ込んだ作品でお馴染みの大阪在住の児童文学作家であり、最近では「大人のための児童文学講座 」を書いた大学教授でもある。
TEENSPOSTにも何度がきてお話ししてくれたことがあるひこさんからの呼びかけ文を以下転載する。

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大阪府立国際児童文学館が存続できるよう、ぜひご協力をお願いします

 3月20日、大阪府の橋下知事が大阪府立国際児童文学館を視察し、同館を府立中央図書館または府立中之島図書館に統合する方向を示唆しました。

 大阪府立国際児童文学館は1984年の開館以来、図書館としてだけでなく、児童文学資料・情報・研究センターとして、児童文学の発展に多方面から貢献してきました。府立図書館に統合されれば、そのユニークさは失われ、貴重な資料も死蔵されてしまうのではないか……。全国の児童文学関係者は、今、そのことを大変心配しています。

 そこでお願いです。大阪府知事室の「知事への提言」宛に大阪府立国際児童文学館の存続を願うメールを送ってください。

 メールの内容としては、次のようなことが考えられます。1)は必須です。
1)大阪府立国際児童文学館を現状のままで存続させてほしい
2)貴重な資料が豊富にあり、全国に誇れる施設である
3)職員には児童文学や子どもの読書に関する深い見識があり、他所では得られないような適切なアドヴァイスを受けられる
4)不便な場所にあるが、子どもが読書に親しむ環境として素晴らしい
5)実際に訪れたときの感想
6)資料館の存続価値

府民はもちろんですが、資料館ですから、府民以外の方のご意見が大変貴重です。
ご賛同いただける方は、どうぞよろしくお願いいたします。(ひこ・田中)
「知事への提言」は、以下から。
http://www.pref.osaka.jp/j_message/teigen/tijifmt.html
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このメール内容は、ご賛同いただけそうな知人・友人の方に回していただいたり、
ご自身のサイトやブログで紹介していただければ幸いです。

by teenspost | 2008-03-23 20:30 | ♪徒然Sawanism