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ハシカみたいなもの

桜が花吹雪となって、若葉の季節・・・と思ったら、菜種梅雨の東京では、花冷えの寒の戻りが身にこたえる。
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この陽気のせいか、このところハシカが流行っているらしい。
予防接種をしていない子どもや免疫のない大人は気を付けた方がいい、とか言われるけど、子どもの数が減り、衛生状況が良くなると、感染するチャンスが少なくなるわけだね。
それでそのままスルーできるならそれもいいけど、そういうわけにもいかないのがハシカという感染症。

それに、ひとくちにハシカといっても、幼児期、学童期、思春期・・・と、いろいろあるんです。

  友だちと近所の壁に落書きして見つかったとき。
  親の財布からこっそり小銭を抜いて見つかったとき。
  ・・・・
親に叱られて、説教されて、・・・しかもそのあと、落ち込んで顔を曇らせる親の表情を見て罪悪感で心を痛め、しんみりしているときに・・・「そりゃあ、ハシカみたいなもんだ・・・まっ、一度はやらないと。私も子どもの頃同じことやったよ。早い方がいいよ」なんて、親に言葉掛けする柔軟な大人同士の会話があれば、子どもはどんなに救われるだろう。

そうして、懲りて初めて、学習するわけだ。

子ども期だけでなく、長い人生には「こりゃまずいな! 」とわかっていても、「一度はやってみて懲りないとわからないもの」というのがある。

転ばない学習じゃなくて、転んだ時にどう立ち上がり歩き出すかという学習。
それには、他人の力が必要だ。

何度やっても懲りずにますますエスカレートするオトナというのは、なんでも一人でやろうとする。ひとりで抱え込んで他人の助けを受け入れない。
そうなると、子どもはおちおちハシカも患えず、立つ瀬が無いのである。
by teenspost | 2007-04-19 23:31 | ♪徒然Sawanism

桜の季節が終ったと思ったら、あー初夏だ。さわやかな初夏だ。

今日は東京タワーに行った。映画じゃなくて、東京タワーの展望台に登った。たぶん小学生のとき以来である。

晴れ渡る空が広がる東京を見渡す爽快感とともに、このところの急激な開発による変貌ぶりに寂寥感もわいてくる。
古今東西、権力者とは高いものデカイものを作りたがるものだが、こんなに高いところから模型のように小さくなった街並やアリンコのような人間を眺めていると、物の見方が変わるんだろうなと思った。

東京タワーへ行くために乗った都営地下鉄大江戸線など足腰しっかりした人じゃなきゃ利用できないようなアクセスで、高齢者や障害者や子どもの足などまったく考えていない造りだ。

東京タワーに到着するまでに散々うんざりし、ふとサンフランシスコの地下鉄バートで、車イスや自転車に乗る人が発車間際にスイスイっと一直線で地下鉄に滑り込んでくる場面を思い浮かべた。
階段どころか、ホームと電車の段差すらない。
あれが当たり前になる日はいつなのだろうか。

東京タワーの帰り道、浜松町までベロタクシーに乗ってみた。
一度は乗ってみたいと思っていたが、今日が初乗車、初体験。
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ベロタクシーとはラテン語「VELO=自転車」に由来する自転車タクシーのこと。
タイのトゥクトゥクとか、東南アジアでは当たり前の乗り物だけど、1997年ベルリンの環境保護運動から始まり、日本では2002年京都で始動、いまや全国的に広がっているNPO組織による環境保護と社会変革運動だ。

以前、京都の嵐山でフンパツして人力車に乗った時も感動したが、ベロタクシーは庶民的な料金で、かつ、生きものとして目線と動きとコミュニケーションで豊かな時間を取り戻すのに最適だ。
ドライバーは「楽しむこと、楽しませること」をモットーに、乗客だけじゃなく道ゆく子どもたちにも温かな言葉をかけ、手を振る。
どんな小さな段差でも、「ちょっと揺れるので気を付けてください」とその度に声かける。
考え事して歩いたり、自家用車やタクシーを使ったんじゃ見逃してしまう都市の歩道の不整備をからだで感じとる。
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ベロタクシーに揺られて、初夏の匂い、若葉の彩り、木立の合間の青空、出店のアイスクリーム屋に並ぶ人々の表情、微笑みを返す親子連れ…街の風景、人の営みを眺めると、すべてのいのちが関係を紡いでいく、あたりまえに変わりなく存在する世界に、心が安らぐ。

東京タワーは、それを傲慢に見下ろすのではなく、見守る存在であってほしい。
by teenspost | 2007-04-14 22:05 | ♪徒然Sawanism

パンダの春

f0107724_14472627.gifタイの北部チェンマイ動物園では、このところジャイアントパンダの繁殖を促そうとあれやこれや様々な手段が講じられているらしい。

国内外のメディアによれば、四年前に中国からやってきたカップルのパンダがなかなか妊娠しないということで、オスのパンダのダイエット作戦にはじまり、遂には、パンダの交尾の映像をオスパンダに毎日15分間見せる"繁殖教育ビデオ作戦"まで登場。

だが、それもうまくいかいず、動物園の飼育員は「まだ大人になるには、少し若すぎたかもしれない」と。
その後、チェンマイでは国際会議が開かれ、各国の専門家約200人が繁殖問題について幅広い意見交換を行った末に、最近人工授精に踏み切ったんだと。

うーーむ、タイもね、近代化の波が急激に来ているね。
そういやチェンマイには、TSUTAYAがあったもんなあ。
だからって、パンダにビデオってか?

昔、アフリカの先住民と暮らした知人が、ある日、日本から持参したポルノ雑誌を現地の人に見せたところ、「これを見ておまえはなにが楽しいのか?」と質問されたのだそうだ。

ほんと、近代化の貧しさ、古代の身体性を失ったプアーなセクシュアリティを象徴するような話ではある。
生身に触れるっていう関係性をつくろうとしないならば、相手の身になって物事を考えるってことができなくなっちゃうんだね。

《オスにビデオを見せればメスと交尾したくなるだろう》というのは、その飼育係だか、専門家だかの考え(思い込み)であって、
パンダはそんなこと考えていないんだよ!!
触れ合えないのは、あんたたちだろ!

って、パンダの代わりに、怒ります、私は。

f0107724_15244314.gifこういう勘違いが、人間社会の日常茶飯事に起きてしまうのが、近代化、グローバリゼーションというもので、ほんとに便利になるほど、無力を認めない傲慢さと、情緒が枯れた無神経過剰が加速するわけで、とっても怖いでしゅ。
by teenspost | 2007-04-12 14:55 | ♪徒然Sawanism

f0107724_15561372.jpg  このところ事務局は、いわゆる年度末、年度始めということで、一年の事業のまとめと、これからの事業の申請やら、書類の山と電卓と数字に日々追われています。

 3月までに終了した「子どもと大人のための非暴力プログラム啓発事業」の報告書には、このプログの内容も納められ、読み応えある一冊となり、その表紙を「Making the peace 非暴力のつながりを生み出す」という題で飾りました。あらためて、協力してくださったたくさんの方々に感謝の気持ちを届けたいと思います。

 いまから40年前の今日、4月4日というのは、キング牧師が凶弾に倒れた日です。
 あとがきにも書きましたが、無力感にうたれそうな夜には、ニーナ・シモンの「Why?(The King of love is dead)」という曲を聴きます。
 それは、1968年、マーティン・ルーサー・キングが亡くなって3日後の4月7日に歌われたライブ録音です。
 「暴力とは、人間のあるがままの姿を否定し、絶望と無力感に導くものだ」と説いたのはキング牧師ですが、そのキングに捧げた曲を聴くとき、絶望と無力感の向こうにある希望を見いだすのです。
 
 4月1日はマービン・ゲイの命日だったり、うーむ、そんなことを考えながら、桜を眺める四月です。

PS.
ウーピーはハワイ諸島辺りまで近づいてきているようです。
by teenspost | 2007-04-04 18:20 | ♪徒然Sawanism

近日来日予定のサワニズム共和国親善大使ウーピーは、4月1日未明、首都リオ・カキマヤを発ち、ロイヤルサワニズム航空特別機でニューヨーク入りし、国連にて緊急記者会見を行いました。

平和の使者マザー・サワーナも同席し、世界平和と子どもの権利のために「ソンナコトイッテル バアイ ジャ ナイダロウ〜ガ メヲ アケテミ〜ナ クチヲ ヒライテミ〜ナ ミミノアナ カッポジッテミ〜ナ」と共同声明し、各国の記者団から熱い喝采を浴びました。

なお、この件についての重大提言を日本時間4月7日(土)午後六時より日本国首都、玉川学園文化センターにて発表する模様。【NY 発 ロイター電】
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エイプリル・フールに誕生した「クログ」開設一周年!! ご愛顧に感謝!!
by teenspost | 2007-04-01 10:39 | ♪徒然Sawanism

思春期ガイダンス

ああ、春めいてきた。f0107724_23143037.jpg
春だ、春だ。・・・って、春に思う季節がやってきました。
みなさん、お元気ですか?
なに? 花は開いても、心は閉じているって?

そうですか。そういう方におすすめの本を一冊、ご紹介します。
ジャーーーーン!!  その名も
「大人にも読める思春期ガイダンス」

伊藤悟さんの新刊です。

思春期を迎える人にも、思春期を過ぎた大人にも、改めて思春期に立ち戻り、自己を見つめ直し、新しい生き方の指針となるガイドブックの登場です。詳細こちらから伊藤さんのHP
(TEENSPOST事務局からも、入手可能)

著者自身の詳細な自己分析が共感を集めた2005年法政大学での講義を再現し、第二章には八巻香織の講演録も納められました。
しかも、その膨大なテープ起こしをしたのは、あの簗瀬竜太さんです。

そのあとがきには、こう記されています。

------人間関係「力」の衰退には、これまでの歴史的経緯と日本社会の特質が深く関わっていて、個人の問題に帰してしまうことはできない-----

これを読んだら、今年の春は、ちょっといつもとちがうと思えるかも。
by teenspost | 2007-03-24 17:12 | ♪徒然Sawanism

創る楽しさ

17日(土)のSPAプログラム「デキる! 怒りの表現」は、様々なアプローチで怒りの表現に挑みました!
…といっても、みんなで怒りまくって、暴れるわけではないのよ。
まずは、愉快な「キックボクシングごっこ」からはじまり、6場面の寸劇、造形、詩の創作、ポエトリーシアター(詩劇)…なごやかな笑いに満ちたクリエイティブな1日でした。

「人前で表現することが苦手だと思ってきたけれど、スタジオ悠に来ると、温泉につかっているように心がほどけて、演劇を楽しんだり、モノ創りを楽しむ自分に驚いています」と、嬉しい感想もいただきました。

「怒り…苦手だ!」「怒りはこわい!」「ずっと押し込めておきたい」と語る参加者が、それぞれの怒りのイメージを描いた「怒りのコップ」を創り上げました。これもまた、怒りの表現ですよね。
不思議なもので、自分が不得手とするものを自分の外に取り出して意識化すると、「恐れもOK」「苦手でもOK」って、そのまま認められるのです。
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さて、このところ、暴力予防の2冊の本づくりに力を注ぐ毎日です。
モノづくりは、最後の最後の精魂を込めて手を放す瞬間が、苦しくもあり、楽しくもあり、醍醐味です。
その一冊は、絵本です。
下書きの一部をお見せしますね。ちょっとだけよ!!
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by teenspost | 2007-03-20 17:05 | ♪徒然Sawanism

手紙が届いていた。
差出人の住所はなく、私に宛てた一通の手紙。
それは、名古屋のワークショップに参加した方からのものだった。

「自分のために言葉にしておきたい」と前置きされた三枚の便箋には、これまでとそしてこれからに向けた様々な想いがあふれていた。

f0107724_22343567.jpg「…私は暴力を受けてきたわけですが、それを救うのは人間の持つもっともっと大きな美しい力なんですね。それは誰もが持っている、とりわけ被害者で耐えて生きてきた人の中には、いっぱい持っている美しい力なんだ…」

その気づきの言葉を大事に大事に何度も読ませてもらいながら、名古屋の参加者と共にワークショップを創り上げられたことをあらためてありがたいと思った。

そう、「非暴力」って、「誰もが持っている美しい力」のことなんだ。
それは、子どもや女性や被抑圧者こそが誰よりも知っている。持っている。

暴力は人と人との関係をバラバラに分断し、力を奪う。
じゃあ、その力を回復しなさい!と、今度は“管理”“保護”“指導”といった外側の大きな力を加えられても、取り戻せるものじゃない。

一人ひとりが持つ内なる力を解き放ちながら、寄り添い、分かち合い、支え合うとき、非暴力の「つながり」を「つながり」で生み出していくことができる。

そのことを理屈じゃなくて、情緒と感性で学び合うのが「SPAプログラム」だ。

10月から各地を巡ってきた平成18年度「子どもと大人のための非暴力プログラム公開講座」も、残すところあと一つ、茨城県鹿島市の養護教諭グループだけとなった。

今週末、スタジオ悠では「怒り」をテーマにSPAワークショップをやる。
これからも、その「美しい力」は無限大だ。
by teenspost | 2007-03-15 19:03 | ♪徒然Sawanism

3歳の幼児が♪線路は続くよどこまでも〜と繰り返して歌っている。

  野を越え 谷越え 山越えて
  遥かな町まで 僕達の
  楽しい旅の夢つないでる〜

  線路は歌うよ いつまでも
  列車のひびきを 追いかけて
  リズムに合わせて 僕達も
  楽しい旅の歌 歌おうよ

一緒に口ずさむうちに、深い響きだなとあらためて再発見。

ふと、この歌の作曲者はだれだろう? 
どこでできた曲だろう? と調べてみたところ、
ななな、なんと、アイルランド人の鉄道工夫から生まれた!
米国民謡であるらしい。

原曲は「I've Been Working on the Railroad」というタイトル。

 俺は線路工事で働き続けている
 死ぬまでずっと働き続けている
 のんびりやるさ鉄道稼業
 親方の叫び声が聴こえないか?・・・

過酷な労働歌だ。しかも、歌詞の後半は猥歌になっていく展開。
故郷を離れて出稼ぎに来た移民たちがこんな歌を歌いつつ、
アメリカ大陸横断鉄道がつくられたわけだ。

それが1955年日本に渡ると、「線路の仕事」という題で高度経済成長に向かっていた当時の労働者の歌となった。

一、線路の仕事は何時迄も 線路の仕事は果てが無い 
  汽笛のひびきが鳴り渡れば 親方は叫ぶ 吹き鳴らせ
 
二、つらい仕事でも しまいには つらい仕事でも 果てが来る 
  汽笛のひびきが鳴り渡れば つるはし置いて いき絶える

そして、1967年NHKの「みんなの歌」に先の童謡となって登場し、いまも子どもたちが歌っている。

f0107724_2245829.jpgひとつの歌がつなぐ歴史がある。

ところで、来週の三月三日“桃の節句”は、待ちに待った守安功さんのアイルランド音楽ライブだ。
守安さんは演奏や著作もさることながら、その合間の音楽談義や旅の話がたまらなく面白い。

厳しい冬をぬけて春の到来を3月の聖パトリック祭でお祝いするアイルランドだが、1年の多くを国内海外と旅して過ごす音楽家夫妻が、今年はどんな「旅の歌」をスタジオ悠に届けてくれるだろうか。
by teenspost | 2007-02-18 21:49 | ♪徒然Sawanism

6年ぶりの手紙

f0107724_2146668.jpgAちゃんから六年ぶりに手紙が届いた。
近況と共に、自作の詩集が同封されていた。

Aちゃんは17歳のときに初めてティーンズポストに手紙を届けてきた。
以来、可愛らしい手書き文字で、哀しみと怒りと嘆きを書き続けた。

いつもいつもそうだけど、「書く」ということの意味と「真摯に生きる」ことの尊厳を十代の相談者から教えられてきた。

Aちゃんは二十歳の誕生日を目前に、律儀にも「これまでお世話になりました」という十代の最後を告げる手紙を送ってきた。

こういうとき、ほんとうに切ないんだけど、後ろ髪引かれる思いで、Aちゃんの幸せを信じて祈って手を放し、新しい旅立ちを見届けた。

それでも、時折なにかにつけて、「どうしているかなあ? 元気かなあ?」と空を仰いでいた。

だから、突然思いがけずに届いたAちゃんの手紙に懐かしい筆跡を見つけたとき、あわてて開封した。大切に読んだ。

ようやく、Aちゃんに返事を書ける時がきたようだ。
思いもかけず六年ぶりに。

こんな気持ち、うまく言葉にならないかもしれない。
だけど、手紙って、いいなあ。
by teenspost | 2007-02-16 17:33 | ♪徒然Sawanism