立つ瀬を創ろう!

f0107724_2371545.jpg先日、東京都が本格的に行ったひきこもりについての調査報告が出た。
それによれば、都内の引きこもり人口を約2万5000人と推計。また、心理的に同様の傾向がある「予備軍」は都内で約18万人、全国で100万人を超えるという。
年齢層別では、「30〜34歳」が全体の43%で、「就労・就職の挫折」を原因にあげた人が39%に上った。

その支援として、さまざまな社会的サポートが言われているが、
思春期の若者たちが自立していく過程で、大人の側に情緒的コミュニケーションやセクシュアリティを育む視点が、どのくらいあるだろうか?

自立という「他人と共に生きる力」をつけていくためには、自分の気持ちに向き合い、それを他者とやりとりしていくことが必要だ。

職場は、日常的にそれをトレーニングしていけるはずの場所でありながら、なんとも心もとない労働事情であったり、
家族をはじめ親密な関係では、自分の気持ちを認め、受け入れ、分かち合える場所でありながら、そちらも脆弱となると、若者たちは立つ瀬がない。

「自分は自分。自分と他人はちがうのだ」という、人と人とが安心して関わるために欠かせない「権利意識」と「境界線」の感覚の上に自立があり、コミュニケーションは生まれ、親密な関係が紡がれる。
それは、存在する時には“あたりまえ”の空気のようなものだから、薄れたり、失ったりしてはじめて、その存在を意識する必要が出てくる。
その酸欠状態になれば、無自覚に他人を侵入させたり、他人に侵入したりして、ややこしいことばかりが起こり、適度な距離がとれなくなる。

大切な人との関係で、安心して関わり安心して離れられるよう、
今週の土曜日には、「権利意識」と「境界線」をテーマに、「セクシュアリティ講座」を開く。
それは、自分と相手を尊重する親密な関係づくりのためのキーワードだ。
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セクシュアリティ講座 「しなやかな境界線」
2008年3月1日(土) pm2:00〜pm4:00
米国の思春期向け暴力予防テキストをもとに、すべての大人に向けた特別プログラム

写真: 沖縄本島、美浜ビレッジ
by teenspost | 2008-02-25 22:51 | ♪スタジオ悠々日記

クロの就職

このところ日一日と春めいてきて、恒例の花粉症が出回ってきたようだ。

f0107724_20421761.jpg春と言えば、入学、就職のシーズンだが、
このたび、そういう社会的慣習とはおよそ無縁のクロが就職することになった。

…といっても、本の中の話。
3月20日頃発刊予定の新刊では、クロはネクタイをつけたリーマンになる。
まあ、クロはもともと年齢性別国籍不明だし、天童よしみにも、ペ・ヨンジュンにでも何でもなりきってしまうのが特技だが、ネクタイをつけるとは本犬も思っていなかったろう。
それでも、やはりクロはクロでしかない。

新刊は、「職場でのアサーティブなコミュニケーション」がテーマとなる。
と、ちょっと話しただけで、どこでも「えー!!早く読みた〜い!」という声がすぐに返ってくる。

著者としては、正社員の人、派遣の人、パートの人、フリーターの人、ニートの人、働きたくない人、フリーランスの人…だれもが読める「職場でのアサーティブなコミュニケーション」を狙ってみた。

いまその編集の追い込みで、先日も飛行機の中で校正していたのだが、自分でも読みながら大笑いしたり、しんみりしたり、考えたり、他人の書いた本を編集しているような、なんだか不思議な感じ。
特に,すべて書き下ろしのイラストが豊富で、いつも以上にイイ味出してる。

そうそう、今週は木曜日に久しぶりの「アサーティブ・ラボ」がある。
新しい春に向けて、アサーティブのフォローアップで変えられるものを変えてみないかーい?
アサーティブのステップを習得することは、適切な境界線を引くことの具体策でもある。
by teenspost | 2008-02-18 20:49 | ♪徒然Sawanism

幸せを幸せでつなぐ人々

那覇から関空経由で高知龍馬空港へついたのは、10日の午後。
関空から高知は、飛行時間30分ほど。
ちょうど那覇から宮古島くらいだろうか。
那覇から1時間近くかかる石垣島は、東京-大阪に等しいそうだから、沖縄の離島はどのくらい遠く離れていることか。

高知龍馬空港から海岸線を東へ小一時間車を走らせ安芸に到着。
安芸と言えば、阪神タイガースのキャンプ地。
このところ、沖縄からず〜っと、プロ野球のキャンプ地を巡っているような旅をしているのだが、いやいや、この安芸市は沖縄よりもずーっと暖かくて、びっくり!058.gif久しぶりに太陽を見た。
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さて、空港名につけるほど「坂本龍馬」を愛する高知県民だが、私にとっては、龍馬より「樋口恵子」を生んだことの方が大きいのではないかと思える。

中学時代まで脊椎カリエスのため療育施設で寝たきり生活を強いられた樋口恵子と、炭鉱事故で十代で脊椎損傷の障がいを負った近藤秀夫、この2人が出会い、自立生活運動のリーダーとして、この日本に「障がいは個性だ! パワーだ!」をスローガンに、米国バークリー仕込みのピアカウンセリングやアサーティブトレーニングを導入し、当事者性の実践と権利回復を広めた意味は計り知れないものがある。
また、樋口は障がいを持つ女性として初の町田市議として地方政治に当事者性と女性問題の視点を注ぎ込んだ。

その2人は昨年の暮れ、スタジオ悠の「ピアサポート塾 福祉(しあわせ)学」でこれまでのヒストリーを語り聴かせ、その後まもなく、樋口恵子の故郷、高知県安芸市へと移り住んだ。

東京町田市にあった樋口&近藤宅は様々なメディアに取り上げられてきた夢のバリアフリー住宅であったが、山と海に囲まれた安芸市の新居はさらにさらに素晴らしい。
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その新居祝いのために、スタジオ悠でも度々ライブコンサートを開いてきたアイルランド音楽家の守安功&雅子さんたちが心地よい調べを奏でる。
各地の友人、仲間が集い、東京から駆けつけた設計士、環境デザイナーは、それぞれ口々に「こういう家づくりに関わらせてもらえてほんとうに幸せだ」と言う。

樋口&近藤は、自分たちが幸せになることで、いつも周りの人々を幸せにしてきた。
幸せを幸せでつないできた。
そういう人こそ、福祉(しあわせ)のリーダーであり、スペシャリストなのだ。
その社会資源「樋口恵子」を理事に迎えられたTEENSPOSTも幸せものである。

追記: 
高知のホテルで見ていたネットニュースで沖縄の米兵女子中学生暴行事件を知った。
やるせない。
by teenspost | 2008-02-12 21:38 | ♪徒然Sawanism

希望というシャワー

沖縄のメンタルクリニックに、ティーンズポストの本のコーナーがあったよ!
・・・嬉しそうに聴かせてくれた人がいた。

そう、今回「母娘セミナー」を開催した「ウイメンズ・メンタルクリニック・みなみ」は、沖縄本島の南風原町にある。
その待合い室の本棚の一角には、確かにあった!
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f0107724_2355146.jpg沖縄5日目、本島から宮古島へ飛び、今回5つ目の高校となる宮古農林高校での「ここちよい人間関係を築くワークセミナー」
さすがにヘバッてきたけれど、興味津々でアサーティブなコミュニケーションについて耳を傾けてくれた生徒さんの表情や、終わってから声をかけてきてくれた生徒さんの表情に、希望というシャワーを浴びたような心地がした。

暴力で関係を壊す人は、暴力がなにかを知らない。
心地よいコミュニケーションのステップを知らない。
暴力がなんであるかを理解することは、心地よいコミュニケーションを創るために必要なことなのだ。

最終日は、宮古島から那覇へ戻り、おきなわ女性財団との共催で『こころの手あて講座』を開いた。
こちらは大人のための内なる子どもを癒すワークセミナーだ。

 家族の暴力に傷つき、そこからどう回復してきたか。

TEENSPOSTの理事であり内科医のまさが子ども時代から思春期の体験をメッセージし、後半は、参加者とキャッチボールするオープンカウンセリングだ。

暴力は真実を見る目、聴く耳、話す口、感じる心を奪う。

だから、否認を解き、真実に向き合うことは恵みだ。
それこそが、自立の喜びだ。

今回の沖縄も沢山の再会・出会いに恵まれた。
参加してくださった皆さん、ありがとう∞

さて、次の目的地は、南国土佐。いざ四国の高知へ。
by teenspost | 2008-02-10 09:55 | ♪渡り鳥の旅みやげ

今日は旧正月。
沖縄の漁村などでは今でも親族が集まって新年を祝う。
昔は学校も休みだったらしい。
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一昨日から、おきなわ女性財団の仕事で、那覇商業、宜野湾、那覇西、石川の4高校を巡って、非暴力プログラムをやっている。

今日の午後訪れた石川高校は、校門の脇に大きなガジュマルの木があって、お弁当屋さんがやってきて店開きする。
沖縄の高校にはどこでもたいてい豊富なメニューの手づくり弁当屋さんが入っているのだが、ここの生徒は一食200円で買える。ちなみに一般価格は300円。
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「こんなに安くて大丈夫なの?」と尋ねると
弁当屋さんは「だって、高校生のお弁当だから」と言う。
生徒たちは安くて美味しい弁当をたらふく食べられる。

「樹の精」が棲むというガジュマルの樹の下には、生徒たちがおしゃべりしながらお弁当を食べるベンチとテーブルがあって、たおやかな風が吹いている。

夕方、那覇から宮古島に向かうJTAの機内誌に 沖縄出身の詩人山之口貘の詩が出ていた。
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かじゅまるの木   山之口貘
 
ぼくの生まれは琉球なのだが
そこには亜熱帯や熱帯の
いろんな植物が住んでいるのだ
がじゅまるの木もそのひとつで
年をとるほどながながと
毛根(ヒゲ)を垂れている木なのだ
暴風なんぞにはつよい木なのだが
気立てのやさしさはまた格別で
木のぼりあそびにくるこどもらの
するがままに
身をまかせたりしていて
孫の守りでもしているような
隠居みたいな風情の木だ

by teenspost | 2008-02-07 21:47 | ♪渡り鳥の旅みやげ

雪の東京から那覇へ

f0107724_18102710.jpgひさしぶりに東京に雪が積もって、庭には雪だるまができていた。

雪で欠航が続いた翌日、沖縄へ飛んだ。
これから週末まで、高校生の非暴力プログラムをもって沖縄本島〜宮古島の6高校を回る。

雪はどんどん溶けているのに、雪に弱い東京は、首都高も不通となり、
羽田までは電車で行くことになった。
ホームでコートの襟を立てながら、電車を待ち、
コートが必要なのは羽田までだ…と出かけたものの、
那覇は予想以上に、寒い。
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そして、どんどん都市化が進んでいる。
写真は窓から眺める那覇の街。
ホテルにいる限り、沖縄にいる感覚がしない。
by teenspost | 2008-02-05 18:02 | ♪渡り鳥の旅みやげ

太鼓の不思議

横浜ダルクフォーラムに遠路はるばる(遠くは四国から)応援に駆けつけてくれた皆様ありがとうございました!
とても心強かったです!!

第一部のダルクの依存症回復者の誠実なメッセージに心ほどけたのか、
TINGOS!のメンバーは、コール&レスポンスするように、
6曲の歌と5人のメッセージを届けました。

寸前の特訓ではハラハラする場面もあったのですが、
それぞれ修羅場を踏んできているだけあって、なんだかんだいって本番強いです。
“根拠のない自信”を駆使して、やり遂げました!

謎のパーカッション奏者ラハシーの太鼓もいつにもましてファンキーでした!
見よ! この気合いの入った楽屋でのリハーサル風景。
手が早くて見えないっっ!!
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フィナーレは東京、川崎、千葉からもかけつけたダルクのメンバーによる琉球太鼓(エイサー)です。
もともとは沖縄ダルクがはじめた薬物依存症回復プログラム「エイサー」ですが、いまや各地のダルクで花開いているんですね。
今日は,東京ダルク、川崎ダルク、千葉ダルクも個々の衣装で応援に駆けつけたため、色とりどりのステージです。
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太鼓って、もっとも原始的な楽器だけに、閉じ込めていた身体性や生命記憶をあぶり出すような不思議な力を持っています。
太鼓の響きで、どんなに頑丈な否認も、ほどけてしまうんですね。

なんたって、正直と誠実の空気は居心地いいなあ。。。と帰路につく頃、
「いま、成田に着きました!」というAmity参加メンバーからのメールが届きました。

「世界中の否認が解けたら、どんなに平和で安全な世の中になるだろう」なんて想像してみます。

♪TINGOS!の公式ブログ登場! 感想・応援メッセージのカキコみ、大歓迎!
by teenspost | 2008-02-02 22:06 | ♪TINGOS! 歌便り

アミティからのメール

今週初めから米国アリゾナ州の回復施設アミティに旅立ったTEENSPOSTの女性メンバー7名から昨夜メールが届いた。

*********
今アミティ最後の夜を過ごしています。
すばらしい経験を味わいました。
たくさんのいい空気を吸えたと思います。


WE SHALL OVER COME を歌いました!
詳細は帰国後報告させてください。
明日のステージの成功を祈っています。
*********

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 AMITYとはスペイン語で「仲間」という意味というが、英英辞典で引くと
1. friendship; peaceful harmony.
(友情、平和的なハーモニー)
2. mutual understanding and a peaceful relationship.
(相互理解と平和的関係)
…深くゆたかな響きを持つ言葉だ。

日本では映画「ライファーズ」で一躍注目されたが、青いトーンのスクリーンに男性の刑務所プログラムが中心に描かれていたため、Amityというと、「男性」「ブルー」というイメージを連想する人も多い。

Amityは開設から子ども問題の視点に立ち、女性のプログラムに力を入れてきた。
実際に行ってみると、そこは「女性・子ども」「アリゾナの青い空と太陽」というイメージで、実に人間らしい情感ゆたかな入居者たちがあらゆる違いを受け入れるサンクチュアリィと呼ぶにふさわしい場所だ。
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by teenspost | 2008-02-02 10:54 | ♪スタジオ悠々日記