レトリート(retreat)には、「隠れ家。避難所。仕事や家庭などの日常生活を離れ、自分だけの時間や人間関係に浸る場所」という意味がある。
この金曜からの週末2泊3日、江ノ島で女性クローズドのリトリートワークショップをしている。
今回は、遠く北海道から、関西から、四国からも参加者が集った。
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今回のワークのテーマは「とらわれから手を放す」。
ふだん家族のために心を砕いている女性ほど、自分自身のために時間を使うことに罪悪感を抱く。
いつも自分を二の次にしていれば、知らぬ間にエネルギーを他人のために消耗させ、家族の支え手がその意思とは裏腹に身も心も痛めて、崩れてしまうだろう。

だからこそ思い切って、張りつめている自分自身を日常から解放し、こころとからだを緩ませることが必要なのだ。

息を詰めて硬直するのではなく、自由に息を深く吐き出して身体を動かす時間。
仲間とモノづくりしたり、表現遊びをしたり、語り合い分かち合う時間。
そして、ひとりで江ノ島をゆっくりと散策し、自分と対話する時間。

人として当たり前の時間を当たり前に取り戻すことから、回復は始まる。
この数日間が特別なのではなく、それが日常につながっていけばいいと思う。

今日の江ノ島は桜もほころび、海も山もその向こうの青空も富士山も美しい。

来週の4/6(日)には、春休み企画として「世界に一つだけのお花見ライブ」も控えている。
あたりまえの春に感謝しつつ、春を共に遊ぼう。
by teenspost | 2008-03-29 22:11 | ♪徒然Sawanism

サクラサク

町田の駅前大通りのしだれ桜をはじめ桜がいっせいにほころんだ昨日の温かさ。
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今日は独立行政法人福祉医療機構(WAM)平成20年度子育て支援特別分助成事業として、「ティーンのための非暴力ピアプログラム事業」への支援内定通知が届いた。

「子どもと大人のための非暴力プログラム啓発事業」が、平成18年度の特に優れた優良事業として選出されたことは、先日お知らせしたが、その事業にさらに続く先駆的なプロジェクトとなる。

去年一年間スタジオ悠では「女性のための非暴力プログラム ウイメンズSPA」を開講してきたが、先日その最終回の後で、参加者の一人から感想文が届いた。

「私は暴力に傷ついて,自分が弱いから傷つくんだ、強くなればいいんだ、と傷つけた相手の持っているものを手に入れようとしてきた。

それが思い違いであったこと、弱さを認めて受け入れていくこと、仲間とつながっていくこと,寄り添っていくことの温かさをプログラムを通じて感じさせてもらった。

その安心感と心地よさこそが,私がずっと求めてきたものなのだ。

自分の虐待体験を語っていくこと、まだ受け入れられなくても,仲間の力を借りながら、あきらめずに続けていきたい。
外に出してもいいんだと思えて、ホッとした」


一年間のプログラムを通じて実感した参加者のこの言葉こそ、新しいプロジェクトにつながるものだ。

東京都の「児童虐待の実態」(東京都福祉局)調査によれば、
被虐待児の性別は男子がやや多いものの、ほとんど男女の差はない。
一方、虐待者の63.3%は実母で、実父は21.6%という。
年齢は実父では30歳代が最も多く、実母は20歳代と30歳代で8割を占める。
その実母は社会的経済的に孤立していたり、夫や親から暴力を受けている。

暴力のサイクルをとめるために、女性や子ども・若者たちにできることがたくさんある。

傷ついたもの、弱きものが、希望を持てること、それが非暴力の世界だ。
by teenspost | 2008-03-27 16:23 | ♪スタジオ悠々日記

カーテンの裏側の自由

春の窓辺は明るくてあたたかい。
子どもの頃、そのカーテンの裏側にすべりこんでいると、大人の世界からは切り離された世界があった。

同い年のマサコちゃんには、トオルくんというお兄ちゃんがいて、大きなお屋敷に住んでいた。
薬屋のマサミちゃんとその2階に住んでいた私はマサコちゃんの家へ毎日遊びに行った。

いくつも部屋があって、迷路のように廊下が続くマサコちゃんの家には何人ものお手伝いさんがいて、他の家にはない香ばしい匂いがしていた。

近所の大人たちは「あの家は、ザイニチなんだ」と囁いていたけれど、それがなにを意味するのか当時の私にはよく分からなかった。

私たちはいつも広大なお屋敷の一室の天井から垂れ下がる大きなカーテンの裏を秘密の隠れ場にして、物干し場から手を伸ばしてとってきた野ぶとうを持ち込んだり、「15少年漂流記」や「長くつ下のピッピ」を読みあったり、時には貴重なチキンラーメンを一袋くすねてきては「非常食」ということで、ちびちびと分け合った。
カーテンの外で誰かが困る時には、どんなときでもいつも力を合わせて守り合った。

あのカーテンの裏側には、すべてのものから守られた安全で自由な世界があった。
あの世界はいまも私をしっかり守り支えてくれていると思う。
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f0107724_201901.jpg今晩、ひこ・田中さんからメールが届いた。
「お引っ越し」「カレンダー」「ごめん」など児童文学の世界にフェミニズムの視点を注ぎ込んだ作品でお馴染みの大阪在住の児童文学作家であり、最近では「大人のための児童文学講座 」を書いた大学教授でもある。
TEENSPOSTにも何度がきてお話ししてくれたことがあるひこさんからの呼びかけ文を以下転載する。

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大阪府立国際児童文学館が存続できるよう、ぜひご協力をお願いします

 3月20日、大阪府の橋下知事が大阪府立国際児童文学館を視察し、同館を府立中央図書館または府立中之島図書館に統合する方向を示唆しました。

 大阪府立国際児童文学館は1984年の開館以来、図書館としてだけでなく、児童文学資料・情報・研究センターとして、児童文学の発展に多方面から貢献してきました。府立図書館に統合されれば、そのユニークさは失われ、貴重な資料も死蔵されてしまうのではないか……。全国の児童文学関係者は、今、そのことを大変心配しています。

 そこでお願いです。大阪府知事室の「知事への提言」宛に大阪府立国際児童文学館の存続を願うメールを送ってください。

 メールの内容としては、次のようなことが考えられます。1)は必須です。
1)大阪府立国際児童文学館を現状のままで存続させてほしい
2)貴重な資料が豊富にあり、全国に誇れる施設である
3)職員には児童文学や子どもの読書に関する深い見識があり、他所では得られないような適切なアドヴァイスを受けられる
4)不便な場所にあるが、子どもが読書に親しむ環境として素晴らしい
5)実際に訪れたときの感想
6)資料館の存続価値

府民はもちろんですが、資料館ですから、府民以外の方のご意見が大変貴重です。
ご賛同いただける方は、どうぞよろしくお願いいたします。(ひこ・田中)
「知事への提言」は、以下から。
http://www.pref.osaka.jp/j_message/teigen/tijifmt.html
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このメール内容は、ご賛同いただけそうな知人・友人の方に回していただいたり、
ご自身のサイトやブログで紹介していただければ幸いです。

by teenspost | 2008-03-23 20:30 | ♪徒然Sawanism

スッキリ 新刊リリース!

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カンタン! アサーティブBOOK
自分の気持ち スッキリ伝えるレッスン帳

八巻香織=著  すばる舎=刊  1,300円+税
(本の帯に税込と表示されているのですが、誤りです。事務局だよりでもそのように伝えましたが、税別となります)

プロローグ なぜうまく「気持ち」が伝えられないのか?
パート1 こころの自由を取り戻す「気持ち」の読み解き方
パート2 こころがきっとラクになる「気持ち」とのつき合い方
パート3 こころが芯からスッキリする「気持ち」の伝え方


一般書店に並ぶのは18〜21日。
スタジオ悠には18日到着の予定で、注文受付中。→こちらから

この数年、各地を歩く中でコツンコツンとひっかかっていたことをコツコツ書いて、スッキリ仕上がりました。
スッキリしないことが多い今日この頃、スッキリ読んでスッキリしてもらえたら幸いです。
by teenspost | 2008-03-16 19:42 | ♪徒然Sawanism

スタンド バイ ミー

夕方、町田の商店街の雑踏を歩いていたら、沖縄の石垣島から電話が入った。
しばらくすると、今度は、イギリスからも電話が入った。
どちらも、すぐに飛んでいける距離から聴こえてくるような気がした。

心の距離は不思議だ。

そういえば、今日は思いがけない朗報も届いた。
昨年取り組んだ独立行政法人 福祉医療機構助成「子どもと大人のための非暴力プログラム啓発事業」が、その年の特に優れた優良事業として選出されたということだった。
平成14年度の「アルコール家族の子どもケアプログラム事業」も優良事業として評価を得たので、2度目のことである。

このような先駆的なプログラムに対して、客観的視点から高い評価を受けることは、なによりの励みとなる。

その事業は、小手先の対処や防災訓練のようなスキルではなく、暴力から自由になる世界を非暴力によって創造するというチャレンジだった。
非暴力とは、困難な道を楽しみながら共に歩いてくれる味方・仲間がいるからこそ実現するものだ。
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今回の選出理由として、外部有識者からなる基金事業審査・評価委員会より次のような言葉が添えられていた。

: : : : : : : : :
事業報告の内容、成果物の水準等から見て、団体としての力量が極めて高いことがうかがわれる。
リーダーの資質とこの仕事に賭ける信念や情熱に信頼できるものがあり、この団体によってエンパワメントされた回復者たちをスタッフや協力者にしながら着実に活動を発展させていることが、十分にうかがわれる。
今回の報告と成果物を見る限り、これだけの活動が1年間に本当に可能なのかと目を見張るばかりである。
: : : : :


有り難い言葉をかみしめながら、東南アジア、米国、北海道、首都圏、名古屋、関西、九州、沖縄…と、この先駆的事業に力を貸して、一緒に歩いてくれた各地の人々の一人ひとりの顔が目に浮かんで、胸が一杯になった。

この事業の様子に関しては、「非暴力のつながりを生みだす」や絵本「クマのリーダー」(ともにTEENSPOSTより刊行)をぜひお読みいただきたい。

さて、開設から17年目の春を迎えた今月は、特定非営利活動法人TEENSPOSTが始動した。

非暴力という“だれもが持ってる美しい力”、それを分かち合い表現し創造していく作業は、これからも沢山の人に出会い、無限に広がっていくだろう。
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映画「スタンド バイ ミー」の舞台となったシャスタ山麓 。このプロジェクトの米国視察の折に歩いた道。sep.2006.
by teenspost | 2008-03-10 21:28 | ♪徒然Sawanism

ひなまつり

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日曜の朝目覚めたら、声が出なくなっていた。
前日までは、歌まで歌っていたのに・・・。

今年に入って、ずーっと、風邪をだましだまし過ごしていた。
ようやく、懸案の仕事も片付き、新刊の最終原稿を手放し、ホッとしたとたん、風邪を引いたのだ。
ようやく風邪を感じられるようになったのだ。

といっても、月曜午後には、相模原で研修会の仕事がある。
このまま声が出なければ、うーむ…どうしたものか。

ネットで「声ガレ 風邪 治す」で検索してみたら、いろんな体験談が出てくるわ、出てくるわ。
ネットの検索機能は、ちょっと困ったときの「着実な経験に基づく当事者情報」を探すにはほんと役立つ。
医者はクスリはくれても、こういう情報はくれないもんね。
効きそうなものを片っ端から試して、日曜朝から月曜朝まで考え尽くせる限りのことをやってみて、なんとかカスレ声が出るまでになった。

今回、オリジナルも加えて開発して特に気に入ったのは、ポカリスエットを温めて、ハチミツとユズの果汁と皮のすり下ろしを混ぜたもの。
これはかなりイケるし、効いた!!
(・・・と風邪で声が出なくなった人が検索して読んでくれるといいな)

そして、一日中、家の中でもマスクして、タートルネックのセーターにマフラー巻いて、のどを保湿し温め続けた。

それでも、今朝起きると、「いいスモーがとれましたっ」と両国国技館から出てきた関取のようなヒドいカスレ声なので、相模原保健所に電話して、今日は、講演ではなくワークショップでやりたいと伝えた。
そういや、「ガッツ石松伝説」によれば、ガッツ石松は「相模女子大」を「すもうじょしだい」と読んだと言うから、ということは、「相模原保健所」は「すもうはらほけんじょ」ということになるか。
・・・なにいってんだか、妙な風邪だにゃ041.gif

今日は相談職につく教育関係者・事務職・保育士・福祉士・保健師など援助職の方が50名も忙しい時間をさいて参加してくれるというからには、穴はあけられない。

で、月曜のピアサポーターのマキちゃんにも急場の助っ人として、「ただ、いてくれるだけでいいから」と言って、ついてきてもらうことにした。

結局、「今日は、声が出ないからこそできる研修をします」と両国国技館から出てきた関取のような声でスタートし、二時間、声はなんとかもった。
マキちゃんは、私に代わって資料を読み上げたり、当事者の立場から「機能不全家族」や「ひきこもり」についてコメントしてくれたり、参加者と一緒に分かち合いをしたり、・・・こういうときに、普段やっていることが活きるなあとしみじみ思った。

帰り道、相模原の駅構内のコージーコーナーで可愛いおひなさまのプチケーキが並んでいた。
スタジオ悠でNACのメンバーも待っているというので、マキちゃんにお土産に持っていってもらう事にした。

私はそのまま家路についた。
もう3月かあ・・・それなりに、ほのぼの、春である。
by teenspost | 2008-03-03 20:28 | ♪徒然Sawanism