スタジオ悠のそばにある「三善堂」は裏通りにある小さな和菓子屋さん。
毎日手作りの大福や団子が午後になるとタイムサービスで70円台になる。
しかも、ほんとに美味しいので、地元で根強く愛されている。
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切り盛りするのは76歳のおじいちゃん。

お彼岸のときにしか作らない「おはぎ」、特に黒ゴマのおはぎが、これまた絶品!

帰り道にお土産に買おうとしたら、日も落ちて薄暗い店内のショーケースは空っぽ!

ああ、しまった!
今年は今日で終わりなのに。
もう一回食べたかったのに。。。

と落胆していたら、いつものように「はい、はーい」とやわらかな情のこもった声で店の奥から登場し、「いまから、つくりますよ。おいくつ?」と言って、すぐに目の前でおはぎを握りはじめた。

その姿を眺めながら、あー、私はこういう人になりたいなあ。
こういう仕事をしていきたいなあ。 と思う。


いま日本中では、子どもたち・若者たちの食の質(安全性)が問われている。

いつのまにか目に見えない流通経路、生産過程があたりまえになってしまったところに、大手食品メーカーや老舗の不祥事が続き、そこへ今回の福島第1原発の事故が起きた。
子どもの食を預かる親たちは、なにを拠り所にしたらいいのか、大きな不安を抱いている。

さらには、その不安を口にするだけで「モンスター」と呼ばれかねない雰囲気もある、と嘆く若い親もいる。

そこに、「危機感を感じず、ないことにする」あるいは、「過剰反応して不信感と恐れで思考停止する」という機能不全のパターンが加われば、愛するものを守ることは難しい。

また、十代から思春期,青年期の若者たちには、経済力や発言力が得られなかったとしても、自分で自分を守る術が必要だ。

このところ各地で親たちや給食に携わる栄養士、調理師の学び合いがはじまっているし、ネット上では、マスメディアでは得られない様々な情報が入手できるが、白黒決着つかないことも多く、玉石混交で心惑うことも少なくない。

なにか強いものを求めて依存するのではなく、お互いに助け合い、ほんとうに必要な情報を見極め,子ども・若者の成長によりよい環境を用意できるよう、大人同士が学びあいのコミュニティをつくっていく・・・それはTEENSPOSTのミッションだ。

第2土曜10:30〜「ボラカフェ」で、資料を読みあいながら、少しでも不要なストレスを手放していきたい。
まずは、10月8日(土)、気になる記事や情報等持ち寄り、分かち合いをはじめようと思う。

遠くの仲間/サポート会員とも何らかのかたちで情報交換できるといい。
by teenspost | 2011-09-30 21:43 | ♪スタジオ悠々日記

今日は町田天満宮の秋祭り。

子ども時代、代々木八幡の近くで育った私は、秋祭りというと,早朝から境内をうろついていたっけ。
何が楽しみって、ふだんお目にかかれない大人に沢山出会えて,おしゃべりできるのが楽しかった。

お小遣いじゃ高くて買えないけれど、ずっと飽きずに見ていた「飴細工」や「砂絵」。
見世物小屋の「蛇女」は近くづくのもコワかったけれど、その正体は、そば屋で親子丼を食べる小柄の女性だった!
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いまは出店の中身もずいぶん変わっているけれど,子どもたちの嬉しそうな表情は変わらないし、なにより、この秋祭りとは、今も昔も五穀豊穣の感謝と祈りだ。

だけど、今年は、米、茶、野菜、果物、牛乳…そのどれもが、ただ有難くいただくというわけにはいかなくなってしまった。
311以降、コップ一杯の水でさえ、いままで、あたりまえに思っていたものがそうはいかなくなってしまった。

不作というなら、来年の実りを祈り、分け合うしかないけれど、この喪失はそれでは済まない。

大人たちが学びあい、不安と恐れを分かち合い、情報交換するということなしに、子どもたち、若者たちの健康を守ることはできない。

なにか強いものを求めて依存するのではなく、お互いに助け合い、ほんとうに必要な情報を見極め,子どもの成長によりよい環境を用意できるよう、大人同士が学びあいのコミュニティをつくっていく…それは、TEENSPOSTのミッションである。

f0107724_2048827.jpg仙台文庫から出た「市民のネットワーキング 市民の仕事術」のなかで、先日お亡くなりになった加藤哲夫さん(せんだい・みやぎNPOセンター代表理事)は311直後にこう語っている。

◎主体が失われている今の時代は、主体になるための「問いかけ」が必要です。
問われているのは常に「私」・・
他者と出会うことなしに、主体である自分は起動しない。
他者の存在なしに、自分は存在しない。
社会を生き抜くための主体は,他者によって呼び覚まされる。


今朝,思い切って、あっちこっちに問いかけを投げてみた。
投げても底なし沼のように音がしないことも多いんだけど、それでも思い切って投げてみた。
すると、音が響いて返ってきた。


◎「やる」と決めた瞬間から
ビジョンが降りてきてネットワークが動きだし
事が起きるのだ。あとは、事に仕えるのみ。
それが仕事だ。



第2土曜午前のボラカフェで、「子ども・若者を被ばくから守るための学びあい」をはじめてみようと思う。
すでに情報収集している人も、 混乱しないようスルーしている人も、なんだかよくわからないけど不安な人も、…まずはそのままに分かち合えたらいい。
by teenspost | 2011-09-25 21:07 | ♪徒然Sawanism

書けば,元気の泉わく

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この10年で、鉛筆やペンや筆記用具を持って書くという作業は、仕事でも日常でも、どのくらい減っただろうか。
・・・とこの文章を書いているのは、パソコンのキーボードであるわけだ。

それでも今日は,朝,宅配食料品の注文用紙を鉛筆で記し、宅配便の受け取りサインをポールペンで署名し、ひさしぶりに万年筆をもって全国のサポート会員さんあてに一言ずつメッセージを書いた。

そして、来週の土曜から始まるレターカウンセリング講座(詳細はこちら)の準備をしていたら、1999年のニューズウィーク日本版の記事が出てきた。

タイトルは「書けば,元気の泉わく」

それは米国誌の医学記事の日本語版で、米国医師会雑誌JAMA(The Journal of the American Medical Association)に辛い体験や悩みを記述することで、ぜんそくやリュウマチや不眠、高血圧…といった慢性疾患や心身症が改善するという研究報告だった。

なぜ書くことが心身に良い影響を与えるかというと、「記述という作業によって、苦悩を客観的に捉えられるようになるからだ」と。

確かに、それは長い間のレターカウンセリングで経験的に実証されているし、辛い体験を本に書くことで自己免疫力がアップした人の話や、日記や架空の人に手紙を書くことで大変な子ども時代を生き延びた人の話や、その例には事欠かない。

米国の高校で書くことで自己信頼を回復していった生徒たちの実話、映画「フリーダムライターズ」も思い出す。

「書く」ということで、辛い体験や苦悩と「自己」の関係が変わるからだろう。

辛い体験や苦悩が消えてなくなるわけでなくても,それに支配されたり押しつぶされたり左右されたり心を占領されるのではなく、問題を「外在化」するという、まさにナラティブセラピーの原点だ。

おそらくそれは、意思の力ではコントロールできない自律神経にも作用するだろし、その記事には、血液中のリンパ液が増えるという実験データも紹介されていた。

そうして、文字として記したものを「読む」という作業は、「書く」と同じかそれ以上に、個々の内面から癒しを生み出す。

パソコンでもそれは可能なんだけど、手書き文字は、動揺すれば文字も揺れ、温かさ、愛おしさも伝えられる。

しかしそれにしても、私たちはこの十年、その作業を文明の機器、通信メディアの変化に、無意識のうちにいとも簡単に譲り渡してしまったのではないだろうか。

トレーニングジムやヨーガスタジオで意識してエクササイズしないと先進国の人間の基礎体力が退化するように、いまあらためて「書く」という精神&肉体エクササイズを意識して取り戻すことが必要だと思う。
by teenspost | 2011-09-09 23:12 | ♪徒然Sawanism

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小学校一年生のときによく遊んだ友達の家は日本そば屋で、入口には「元祖力うどん」という大きな看板が出ていた。

「元祖力」というのは、一体、どんな凄いものが入っているのだろうか?と想像していたが、友達の家を出入りしているうちにある日わかったのは、なーんだ餅が入っている、ということだった。

なるほど、油揚げが入れば「きつねうどん」、天かすが入れば「たぬきうどん」…であるから、餅が入れば「力うどん」で、その元祖だから、つまり「元祖・力うどん」だったわけだ。
しかも、油揚げも天かすも餅も入っている「鍋焼きうどん」というものがあることも判明した。

なんでこんなことを書いているかというと、メンタルヘルスの分野で、例えば「ナラティブ・セラピー」と言ったら、どこでも同じ中身と味付けの“全行程ガイド付き5泊6日旅費ホテル代込みパッケージツアー”みたいな「ナラティブ・セラピー」パックがあると思い込んでいる人がいるからなのだ。

「ナラティブ・セラピー」「グリフワーク」「認知行動療法」「インナーチャイルドケア」・・・いろんなカテゴリーの名称はあれど、「きつねうどん」にもいろんなものがあり、料理人によって味加減も異なれば、また必ずしも「きつねうどん」でなくても美味しい油揚げが入っていることもあるように、カテゴリーがそのままひとつのパッケージなわけではないのである。

べてる式当事者研究は「認知行動療法」とか「ナラティブ・セラピー」というカテゴリーで括られることもあるが、前回7月のライブでは、「グリフワーク」や「インナーチャイルドケア」の要素もあった。

また向谷地宣明さんのコーディネートは、実の親子であっても同じく名コーディネーターである父や母のものとは、また味わいが重なりあうところと異なるところがあり、それがとても面白い。

そうそう、9/7(水)19:00〜「ベテル式当事者研究ライブ」にぜひおいでください。>>>詳細はこちら(今回は、当日参加も受付ます)

また、9/17(土)からスタートする「レターカウンセリング講座」は、レターカウンセラーになって相談者の胸を借りてシミュレーションする「ナラティブ・セラピー」「グリフワーク」「認知行動療法」「インナーチャイルドケア」…など様々な味わいが融合するプログラム。>>>詳細はこちら

うーん、ということは「鍋焼きうどん」かな?

まだちと早い気もする陽気だが、秋も深まり、最終回の11月には、ほっこり心と体を温めてくれることだろう。
by teenspost | 2011-09-06 21:41 | ♪徒然Sawanism