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手紙という“安全なバルブ”

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明日から九月か。
一日ちがいでも、8月から9月というと、夏から秋へと季節のカレンダーが変わる。

311からもうじき半年になろうとしている今も、全国各地に避難している家族、被災地に居留まる家族、自宅に戻れずにいる家族、離ればなれになっている家族…そこで暮らすティーンズは数知れない。

さらには、被災地から離れた場所でも、日本中の老若男女が、悲しみ,怒り、悔しさ,寂しさ…震災ストレスの中で行き場のない気持ちを沢山抱いている。

「ふつふつと煮えたぎる思いを書いた手紙は、すばらしく安全なバルブだ」
AA(アルコール依存症者の自助グループ)の創始者ビルは言っている。
「ただし、どこかすぐそばに、くずかごを用意することだ」とも。


怒りや感情表現を怖れる人の多くは、「感情は相手に伝えるもの」と思い込んでいる。
そうなると、伝えることが怖くて、感情をないものにしようとする。
のみこんでは、人間関係を壊したり、感情の病におちいる。

だが、怒りや哀しみは、相手に伝えるよりも前に、どんなときでも、五臓六腑のように“自分自身の大切なからだ”の一部として対処しなければならない。
そうして、自分が認め、受け入れてはじめて、感情は伝えることができるし、相手と誠実な関係を紡げるのだ。

その感情と安全に付合う方法として、手紙を書くということがどんなに有効であるか。
“感情の病”と呼ばれる依存症に苦しんできた回復者の前述の言葉は真実だ。


TEENSPOSTは、残念ながら放射能を除染する専門技術も知識もない。
けれど、人間関係やコミュニケーションの機能不全を除染し、次代に垂れ流さないための“安全なバルブ”を伝えていきたい。

この秋、一年ぶりに「レターカウンセリング講座」を開く。

現在、被災地、避難地の十代向けに“郵送料受取人払”(切手を貼らなくてもOK)の郵便書簡を制作中だ。
A4のフライヤーで、三つ折りすると封書になり、内側にメッセージを書けるし、中に便箋を入れることもできる。

それに、冊子「ポールさんと学ぼう 暴力から自由になる10ステップ」や虹色のビーズでつくったハートのチャームをつけてもいいなあ。

この夏休みもボランティアたちと思いをふくらませつつ、みんなで知恵をあわせつつ、手足を貸してもらいつつ、 秋のプロジェクトへの準備は着々とすすんでいる。

どうかみなさん力を貸してください!!
by teenspost | 2011-08-31 22:12 | ♪被災と心のケア