2012年 11月 19日
お茶にしませんか?
いまからもう十年以上前のこと、ある日、夜のグループカウンセリングに、家族問題に疲れた一人の男性が初めてやってきて、誰にも言えない苦悩を涙ながらに語り続けた。
そばに居合わせた年齢性別様々なメンバーは、その男性の話に、ただ耳を傾けた。
その男性の話がひとしきり続き、そして、ふっと雨が止むようにおさまり、しーんと静まり返った。
そのとき、最年長の60代の男性が言った。
「…お茶にしませんか?」
その一言は、そこに居合わせたすべて人の心を温かく包み、すべてを受けいれた。
カウンセラーである私は、参加メンバーとともに、お茶の用意をし、みんなで温かいお茶をいただいた。
すべての苦悩,緊張から解放された和やかな空気が流れていった。
そういうナイトケア、そういうグループカウンセリングもある、ということを教えてもらった瞬間だ。
お茶には不思議な力がある。
台湾では日常的なケアとして、心身の状態にあわせて、お茶を煎れる習慣があるという。
日本では少なくなってしまったけれど、家の中まで入らなくても縁側のコミュニケーションとして、お茶を飲む習慣が人間関係や自分自身のセルフケアに取り入れられてきた。
にもかかわらず、最近は、ペットポトル1本をポンと目の前に差し出されることもあって、寂しいな。
時折,ほんとうに美味しいお茶を煎れてくれる人がいると、すごく幸せな気持ちになる。
だから、ひどく自分がまいっているときには、いつも以上に丁寧に心を込めて、一番お気に入りの茶器で、好みのお茶を煎れることにしている。
そこに一緒にただいてくれる他者がいれば,なおのこと有難い。
気ぜわしい季節、気ぜわしい世相…そんな時こそ,自分の中心をもって、穏やかな時を他者とともに過ごしたい。
今週末の土曜中国茶ヘルスケア入門講座を開きます。
ぜひ、おいでください。
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インストラクターの正田さおりさんより、メッセージです。
今回は、あまり馴染みのない中国茶をまず知識として知っていただいたあと、個人でははなかなか手に入れられないたくさんの種類の中国茶の味、香りを体験していただこうと考えております。
また、中国茶の効能についても触れていきます。
(例えば体を温めるお茶、余分な熱をとってくれるお茶など)
寒さを増してきたこの時期、アロマ効果もある中国茶で、体もこころもほかほかリラックスしていただけたらと思っております。
スイーツも用意しています。ぜひ、ご参加ください
by teenspost
| 2012-11-19 13:32
| ♪スタジオ悠々日記